2023年そして2024年へ

 2023年の1年間どうもありがとうございました。岐阜県の労働者の置かれている立場はまだまだです。最低賃金も隣県とくらべて低く、愛知県などに働きに出ている人たちも多い状態です。労働相談も西濃地区ではまだまだ少ないですが、決して問題がないわけではないでしょう。2024年は何か社会が変わろうとしている時期と思います。今職場でのパワハラ・マタハラ・セクハラ等や給与の問題、働き方の問題などいろいろな問題があったら、ぜひ労働相談に一声おかけ下さい。一緒に動きましょう。

 ここ最近の日本の情勢を見ると、世界の流れに逆行して日本が沈没しそうです。けれども、ここに来て様々な膿が出てきて人々が少しずつ動き出し、新しい日本に少しばかりの希望が・・。でもそれは待っているだけでは訪れない。積極的に行動することが新しい日本を作り出すための条件です。
 アベ政権(あるいは森政権)からの財界への奉仕とその見返りのお金、アメリカ合衆国に文句が言えない植民地的な政治、そしてこれらを隠すために、低得票率でもたくさんの議席を奪っていく小選挙区制、これらの要因で、政治に無関心となり、メディアの流す両論併記という名の与党への忖度(両論併記は実は平等でないことは明らか)、メディアが政権に近づくにつれて、調査報道による政権批判が消え、多くの報道が政府の広報のようになっている。これらのことが、人々の政治への諦めを助長し、おかしいと気づいて活動する人たちへの冷笑やSNSでの炎上などととなり、低投票率の結果、自民党政治を助長させてきた。だから投票していない人、勝ち組になろうとして自民党に投票した人たちが今の世界に誇れない、恥ずかしい政治を作り出してしまったことに気づかないといけない。
 果たして野党が政権を取ったあの時期はアベ元首相が言っていたように地獄だったのか。実際は、自民党が政権に戻ってから、大企業への税金は下がり続け、補助金は増えつつけ、その一方で庶民の給与は下がり続けるとともに、消費税率が上がり、社会保険料も上がって負担がドンドン増えながら、福祉はどんどんと切り下げられている。これってなに?結局誰のための政策なのかをよく見る必要がある。自民・公明・維新・国民の悪政4党がやろうとしていることを今振り返るいい情勢になっています。もし、福島原発事故の時に、東京電力とつながっていた自民党が政権にあったらいったいどうなっていたでしょうか。かなり長い間、放射能汚染のことを隠し、場合によっては原発事故がさらにひどくなっていた可能性もあります。死人に口なしですが、アベ政権がやってきたことが、そしてそのもとで脱法的な政治手法、それを隠すために司法への介入、国会の軽視、警察・検察権力への権力統制などなどが今の混沌とした政治を作り出しています。しかし、今そのたがが外れて、メディアもしんぶん赤旗の後追いですが、不十分ながら報道し始めている。メディアは本来、国民の側にたち、権力の監視とその批判、事実の報道(そのための調査)をすべきであり、そのために報道の自由がある。政府の言うことをそのまま流しているのは誰にでもできることです。
 しかし、ここに来て行動する人たちが増えてきています。ガザでのジェノサイトに対して集まる人たち、デモ行進という自分たちの意見を表明する行動が多くなっています。インボイス反対に対しては、過去最高の署名を集めたり、保険証廃止反対の動きもどんどんと広がっています。労働者では、いくつかのストが行われました。自分たちの生活を守るために、ストライキという労働者に与えられている権利の行使をしました。他国では、ストライキにより大幅賃上げを勝ち取っています。これらの情報をもっともっと報道していくことが大切でしょう。
 2024年は、2023年にあふれ出た膿を解消し、真の意味での民主主義の国として、自由の国として、そして平和を愛し、武力ではなく対話と共同によって戦争のない世界を作るために動き出す、多くの国に信頼される日本への始まりとなるといいですね。そのためにもいろいろと行動しましょう。