岐阜県の西濃地区の労働組合の連合体です。正式名称は西濃地域労働組合総連合と言います。

アベ政治がもたらすもの(序章~第一章)

とうとう多くの専門家が違憲だと断定していた安保法案が強行採決されました。ここまでの動きや参議院での様子を見ながら、この安倍政権によってどのような日本になるかをちょっと考えてみました。

序章
この数年間の安倍政治によって多くのものが破壊されてきた。まずは憲法・立憲主義の破壊である。その時々の政権によって都合のよいように憲法が解釈される。憲法は権力の暴走を押さえるためのもの、権力を縛るものである。それが今破壊されようとしている。そして、国会の破壊。小選挙区制という民意を反映しない選挙制度により、得票率と議席数が比例しない中で作られた自民党1強状態である。そして、選挙で安保法案については、アベノミクスに隠れて書かれていたに過ぎない。しかし、その力で何でもありの暴走をし、自分たちの都合の悪いことははぐらかして答えず、議論を尊重しない姿勢は多くの国民の顰蹙をかった。安保法案や労働法制の改悪、社会保障の改悪など数々の強行採決。原発の再稼働やTPPへの対応など、他の意見を聞かない傲慢さは世界に向けて日本の政治の劣化を示したことになるだろう。そして日本の平和国家としてのあり方を安保法案によって破壊し、抑止力に固執する政策は外交の劣化をもたらした。では、それぞれの事柄について見ていくことにする。

第一章 戦争法案に見る安倍政権
戦争法案と呼ばれている安保関連法案。安倍政権は平和を守るためと言っているが、より国民のリスクが高くなる法案である。それは、抑止力に頼る政策であり、さらなる軍備の拡張がなされていくものである。軍拡により、軍事費が増え、それによって笑うのは軍需産業(一般市民にとって役に立たない)だけである。増える軍事費のために、我々はさらなる増税などによって生活が苦しくなっていく。
抑止力は果たして平和を保つ力になるのか。二〇〇一年に起こった9.11の大惨事からわかったことは、自爆テロのような攻撃に対して、抑止力は何も役に立たないことである。テロリストのいる国を攻撃しても、結局はテロ行為をさらに過激にしてしまうだけであった。一番の抑止力を持つであろうアメリカは安全なのか?いや違う。世界平和指数という数字がある。日本は今八位であるが、アメリカは九四位である。アメリカとともに、この道を日本が歩むことによって、戦後の日本のブランドー戦争をしない国。殺し殺されることをしない国ーがこの一内閣の解釈だけで破壊されてしまうのである。一度傷ついたブランドはなかなか元に戻すことはできない。非軍事であるからできるものがある。武器を持って戦闘地域に入っていったらどうなるか。ちょっとした誤解から紛争に巻き込まれていくかもしれない。NGOの人たちが語るように、非武装が一番の安全なのである。NGOの人たちが戦争に巻き込まれたときに、自衛隊が出て行ったら余計に危険なことになる。日本は非武装で戦争に参加していない国であるという外国人の認識が私たちを守っているのである。今はかなり痛んできたブランドであるが、完全に破壊されてしまうだろう。アメリカは今までも、今もそしてたぶんこれからも戦争をする国である。そのアメリカとともに歩むことは、日本が戦争する国になることである。大義のないイラク戦争、それを総括もしない政権に危機管理を求めることはとても怖い。
さらに文民統制も今や危うくなっていることが、国会の議論の中で露呈し、戦前のような軍部の暴走も危惧される。 そして不幸なのは、国民の安全を守るために自衛官なった人たちである。なぜ不幸なのか。アメリカが起こした戦争になぜ日本国民を守るための自衛官が巻き込まれないといけないのか。安倍政権にとって、自衛官は単なる将棋の駒なのだろう。自衛隊に関しては憲法の位置づけについて多々意見があるが、災害派遣で働いている姿からは、国民のために働きたいという一人ひとりの思いが伝わってくる。だからこそ、国民の支持が得られない安保法案は自衛隊員にとって不幸なのである。

なぜ、安倍政権はこれほどアメリカと一緒に力の政策を行おうとしてるのか。軍需産業の要求もあるだろう。何せ安倍政権は大企業に対して大盤振る舞いなのだから。このことは、武器輸出三原則が見直され、日本の企業が軍需産業化していく道を開くことになる。武器は当然使わないと消費されない。軍需産業のために紛争を起こしているとは思いたくないが、アメリカが戦争をやめられないのは、軍需産業からの圧力もあるだろう。平和を希求する日本と武器輸出とは相容れないと普通の感覚から思うのだが・・。
そして、もう一つ言われているのが湾岸戦争のトラウマである。湾岸戦争の時に、巨額の資金を日本は拠出した(これは当然私たちの税金)が、クェート政府の感謝記事に日本が載っていなかったことで、お金だけではダメ、人も出さないとダメなんだと考えてしまったことである。ただこれについては、日本の拠出したお金のほとんどはアメリカに渡ったこと、クェートの記事は日本が参加できない多国籍軍への感謝記事だったことから、日本の名前が載らなかったのは別に日本に感謝していないからではないことがわかってきている。政府は何事かあるとこの事を持ち出して自衛隊を海外に派遣しないと世界から認められないと言うがあまりにも恣意的に記事を利用している。国会で安倍政権が安保法案のために例に出した諸々のことは、すべて自らの手で否定していったことからも分かる。

そして、安倍氏の歴史認識は世界的に通用しないものになっている。戦後七〇年談話はあまりにも空虚であった。誰が侵略したのか、誰が謝っているのかの主語がないことがマスコミでも指摘されている。私もテレビで聞いていたときに、「何言ってるのだこの人は」と違和感とともに怒りを感じた。さらに、日露戦争がアジアの植民地の解放につながったという話になると、それ以降の日本のアジアへの侵略は何だったのかということになる。日露戦争から朝鮮併合へのつながりに目をつぶっていることになる。これでは、何のために出した談話なのかがわからない。さらに、反省やおわびはこれで終わりにしようと言っている。しかし、終わりにするならばそれを行動で示さないといけない。口では反省を言っても行動が違っていたらそれは嘘つきとなる。まずは、閣僚の靖国参拝や右翼顔負けの発言などを許さないという政治にしないと世界の誰も日本政府の反省やおわびを信じてくれないだろう。ましてや、自分たちに都合のよい教科書を作らせようという動きや、そんな教科書を採択させようと圧力をかけることなどもあるのだから。これには隣国だけでなく、アメリカさえも懸念を持っている。

この戦争法案のために、自衛隊は地球の裏側にまで行動範囲を広げていく。すると、当然ながら軍備増強となり、そのためのお金が必要となる。そのために、消費税を増税していくことになるだろう。3%、5%、8%と増えてきた消費税、そして迫っている10%消費税。社会保障のために使うからと上げられてきたが、果たして我々の生活はよくなっただろうか。社会保障がよくなっただろうか。物価が上がり、社会保障は削られ、年金も減らされ、どんどんと悪くなるばかりである。消費税による税収の多くが大企業への減税や軍事費に流れていったのである。実際に大企業の内部留保はどんどんと増えているではないか。

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