西濃憲法集会2016が開催されました。

5月3日の憲法記念日に、西濃憲法集会が開かれました。最初に、岐阜県の中高生が中心となって活動してる「ようこそ先輩平和課外授業」からの報告と、SEALDs TOKAIの海老原さんからの報告がありました。その後、「ブラック化する日本 ~教育と憲法の危機~」の講演が、中京大学国際教養学部教授の大内裕和氏よりありました。内容は、全部を記憶していませんが、大まかに言って以下の通りです。

「まずは、奨学金問題についての話。奨学金は、2012年度で無利子奨学金が38万人、有利子奨学金が96万人となっていて、2010年に全大学生の50%を越えた。なぜこのように奨学金を借りる学生が増えたのか。それは、大学学費の上昇と世帯収入の減少による。現在65歳の人が国立大学に入ったときは、初年度納付金が1万6000円(入学料4000円、授業料1万2000円)だった。そして、現在25歳の人が大学に入学したときは国立大学で81万7800円(入学料28万2000円 授業料53万5800円)ととてもつもなく上昇している。なぜ上昇したのか。これは国が教育に対してお金を出さないからである。だから、大学は授業料でお金を集めるしかなくなってきた。そして、奨学金に関しては、第1種奨学金(無利子)と第2種奨学金(有利子)があり、第1種奨学金の場合、大学卒業後、毎月1万2000円近くを14年かけて返還し、第2種奨学金では、借りられる金額がいろいろあって10万円を毎月借りたとすると、貸与利率上限の3%として、480万借りて返還するのは約646万円になる。そして、月に21000円近くを20年かけて返還する。もし、払えなくなると延滞金(年利10%)がかかってくる。これらの利息収入や延滞金収入は合わせて270億円近くになり、これらは銀行や債券拐取専門会社にいく。つまり、奨学金という名の『ローン』である。そして、次の話はブラックバイト。奨学金を借りると将来の返済が不安な場合は、バイトでなんとかしようとするが、ここにバイト漬け生活や、ブラックバイトという問題が生じます。低賃金で正社員並みの義務やノルマを課されたり、学生生活にも支障をきたすほどの重労働を強いられている。奨学金制度や大学学費をなんとかしないといけない。奨学金の返還が困難なったり、学費負担が増えたり、雇用が劣化することにより未婚化(結婚したくてもできない)、少子化が進み、人口が減少し、自治体が消滅する。大きな影響があるのである。また、この奨学金問題は経済的徴兵制にも道を開くことになる。よって、この奨学金や学費問題は『安保法』とも関連してくるのである。実際に、返還の滞納者を防衛省に教えようとする流れさえある。9条を守るには、憲法25条「生存権」を守ることが大切である。」

レジュメを見つつ、話を思い出しながらですのでちょっと言葉足らずですが、現在の奨学金も問題は多くの人が衝撃を受けていました。このような日本という国はいったいどうなっているのか。世界の常識が通じない国から、通じる国に変えていくことが重要です。

奨学金制度改善に向けての運動

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